2U chocolate店主の西山さんをお招きしました!!
今日は、横浜天王町に工房を構える、「2U chocolate(トゥーユーチョコレート)」店主である西山佳孝さんをお招きして、事前にお客様の自宅にお送りしたBeanToBarチョコレートやクラフトチョコレートをいただきながら、チョコレート作りにまつわるお話やご自身の経歴について、お話をお伺いするイベントを開催しました。
ご参加くださった方は15名。
海を越えてイタリアから、日本は北は北海道から西は大阪まで。
沢山の方が色んなところから集える、オンラインイベント。
西山さんはもともと京都出身で、バリバリの理系、前職も大手油脂メーカーで植物油脂を研究され、チョコレート製造の油脂製造に携われていたこと、そのときにチョコレートの世界の魅力を語る先輩の影響から、チョコレート作りに転職されたという、面白い(といったら失礼でしょうか。)職歴をお持ちなのです。
そして、なんと、3児のパパ!!
今日は3種類のチョコレートをご用意していただき、私の要望に答えて特別にパッケージしてくださいました。
それがこちら。
( 右から
ホワイトチョコレート
BeantoBarチョコレート パタネモ 2種
craft チョコレート )
① BeanToBar チョコレート ベネズエラ パタネモ産 〈CACAO70%〉
② WHITE chocolate 〈CACAO 55%〉
③ CRAFT チョコレート coffee 〈CACAO 55%〉
① BeanToBar チョコレート ベネズエラ パタネモ産 〈CACAO70%〉
チョコレート作りと一言で言っても様々ですが、「BeanToBar」というのは何かというと、簡単に言うと、カカオ豆の産地から、チョコレートになるまでの過程を一括で管理して作っているチョコレートのことで、日本語に直訳すると、「(カカオ)豆から板チョコ」。
ベネズエラは中南米のアマゾン川に近くにある国。
そしてそのベネズエラ中部にあるパタネモという村で育てているカカオ豆に西山さんが出会ったのは、去年の年末。
ご縁がつながって「たまたま出会ったことが幸運だった。」とおっしゃるこの豆を使ってすぐに詩作に取り掛かり、この豆がもつ味の豊かさに驚いたという。
野生のカカオを丁寧に増やしながら、肥料や農薬などの化学品を一切使用せず、自然栽培させてきたというカカオ豆から西山さんが作られたチョコレート。
口に入れた瞬間に弾けるように広がる香りには、豊かさがあります。
リンゴ、ベリー、赤ワイン、バナナ、ヨーグルト、バラ、シナモン・・・
一粒のチョコレートに、こんなにもたくさんの味を感じられる。
私が初めて食べた時、衝撃と感動を覚えました。
「これは美味しい。」
そして、このイベントの開催をすぐに決めて、直接横浜まで行ってオファーし、今回のイベントが実現しました。
ちなみに、カカオ豆の起源は5000万年前ともいわれますが、起源はアマゾン川流域、ここベネズエラだともいわれています。
この土地で採れる100万トンのカカオ豆のうち、日本への輸出できる量は20万トンにまで減る。決して裕福ではないカカオ農家さんの技術向上や誇りをもって貰うため、資金調達(クラウドファンディング)プロジェクトが今ちょうど立ち上がっているところです。このプロジェクト創始者が、西山さんがここの豆を取り扱う時に熱く語った、Alejandro (Alex) Patinoです。
ぜひその取り組みをご覧ください。⇩
https://readyfor.jp/projects/cacaoshares
そして、なんと!新作のまだ発売前の新しいロットのチョコレートをいただきました!
同じパタネモ村のカカオ豆でも、作る年によって変わるのがよくわかります。
今販売されているものよりも、よりフルーティ感があり、心地よい酸味を感じるのです。
他の条件は同じなのに、不思議です。
これこそ、唯一無二の味。
もしかしたら、この味はこの瞬間にしか味わえないのです。
もう二度と出会えないかもしれない。
出会えたことに、感謝です。
② WHITE chocolate 〈CACAO 70%〉
こちらは、脱臭処理をしていないココアバターを使ったチョコレート。
ココアバターとは、発酵乾燥させたカカオ豆を圧搾して残った脂分のことで、脱臭したものが安価で手に入りやすいですが、2Uさんでは、脱臭処理をしていないバターを使用されています。
その理由は、
「カカオ本来の味を活かしたいから」。
ここでも、カカオへのリスペクトを感じます。
このホワイトチョコレートの原材料は、ココアバターと砂糖と、全脂粉乳のみ。
口に入れると、これが不思議なことに、すすすーーーーーと、とても心地よく、口の中の皮膚に溶けていって、舌の上に残らないのです。
なんと、ちょっと口の中が涼しくもなるのです。これまた感動します。
これを西山さんにお伺いすると、
「バターが口の中で溶けるときに、バターが熱を吸収して溶けるので、皮膚表面温度が一時的に下がるのが、冷涼感を生むことがあります。」
なるほど!!!
一般的に知るホワイトチョコレートはもう少し白いものが多いのですが、西山さんの作るものは、脱臭処理をしていないものを敢えて使われていることと、きび砂糖を使われているため、ほんのり黄色づいています。
それがまた愛しく思えます。
途中質問にもお答えしてもらいながら皆さんに感想もお聞きしていると、
「ホワイトチョコレートにカカオの味がとても感じられますね!」との感想。
カカオバターにもたくさんの味があるんですよね。その本来のカカオの味を味わえるホワイトチョコレート。
西山さんの今後作りたいチョコレートは、ホワイトチョコレートのココアバター違いのラインナップだそうです。
楽しみですねー!!
③ CRAFT チョコレート coffee 〈CACAO 55%〉
2U chocolateさんでは、自家焙煎珈琲も取り扱われていらっしゃって、その豆をそのまま細かくしてチョコレートにも入れています。噛むと、今までの溶けぐわいのすばらしさと打って変わって、ザクザク食感が広がります。と同時に、コーヒーの風味が広がって、チョコレートとちょうどよいバランスで甘すぎず、どちらの個性もしっかりと残っているとても美味しいコーヒーチョコレートなのです。
これまた感動(言い過ぎもよくないですね。)。
テイスティングする時のコツはありますか?とお聞きしました。すると。
「噛むことです。噛むことで唾液線が刺激され口の中で唾液とチョコレートが合わさって、香りが広がります。」とのこと。
チョコレートを、、噛む!?
ええええーーー!!
確かに、噛むことで唾液がたくさん出てきます。これも理にかなっています。
そして、よく噛んでいると味わいが変わってくるのも感じます。美味しいを長く味わえて、心も満足!!
カカオ豆の個性はしっかりと残したい。
その味が好きかどうかはお客さんが決めることだけど、まずはこのカカオ豆をしっかりと活かせることが使命だと、イベントの中で力強く何度もお話されていたことが、西山さんのチョコレートをいただき、とてもよく伝わりました。
驚くことに、店の運営のすべての切り盛りをお一人でされているとのこと。
15種類のカカオの品種を常時扱い、そして、現在進行形で5種類の新作チョコレートに取り組まれています。
簡単なことではないと思います。
それをサラっとされているように見えるのが、すごいです。
皆さんにも、しっかりと西山さんのチョコレート作りへ取り組むお気持ちが伝わっていたらいいなと思います。
イベント終了後、西山さんは、
「反応がよくわからないから、難しいですね、でもとても良い機会でした。こんなに長くお客さんに真面目にチョコ作りについてお話したのは初めてです。」とおっしゃっていましたが、
皆さんのご感想からは、
「とても面白くて、新しい発見がいっぱいありました!」
「もっといろいろ知りたくなりました。」
「お店に行きます!」
「西山さんとみゆきさんの想いをぐっと感じました。」
などなど、皆さんとても楽しんでくださっていたようです!
私も慣れない進行役でうまく進行できていたのか???ですが、、皆さんが発言してくださったり、楽しそうにされているのを見て、また、聞きたいお話を沢山お聞き出来て、本当に楽しかったです。
西山さんのチョコレート作り、これからも楽しみです。
ずっと応援しています。
次回イベントの企画も早速進めています♪
また、ご案内しますので、ぜひ楽しみにお待ちくださいませ。