By みゆき

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台湾で地元料理教室に通う

私は台湾に来てすぐに中国文化大学華語中心という、台北市内にある大学付属の中国語専門の語学学校に通い始めました。

4月半ば入学→翌年1月半ばまでの9か月間毎日。時々マンツーマンレッスンも受けながら、復習予習に明け暮れる毎日。

台湾に飛び込んで来てから、中国語はほぼ話せない私は当初は右も左もわからず、とにかく買い物に行ったときに、店員に必ず中国語で話しかける。わからなかったら、聞く。とにかく毎日必死でした。

タクシーの運ちゃんに遠回りされてそうなのがわかっても、なんて言っていいかわからず言い出せない。(今は偉そうに口喧嘩することもできるようになりましたが。笑)

入学して初級1クラスから初めて、なんとか順調にレベルアップし…。たけど、やっぱりまだまだ小学校1年生レベル。

1月の時点で、そんなに簡単に習得できないことはわかっていたけど、自分がまだまだ理想の状態に程遠く感じていたこと、本来の目的である台湾の食文化の勉強が思ったより進まないことへの焦りにほんっとうに落ち込み、自信を失いかけ、モチベーションがた落ちしていました。さらにプライベートなことも影響して、11月から1月頭あたりまでとってもしんどかった。

でも、皮肉なきっかけですが、コロナウイルスの影響で、台湾に滞在できる期間があまり長くないことを悟った途端、2月の頭から一気に目的が方向転換。

残りの時間をだらだら過ごすのではなく、思いっきりやりたいこと目指してやる。じゃないと今度いつ台湾に来れるかわからない。

せっかく一大決心したんだから中国語レベルがまだ~とか言い訳せず、習得したいことを習得して帰るしか納得できる道はないと思いました。

→中国語授業を思い切ってやめて、現地の台湾料理のレッスンを本格的に受ける。

思いっきり方向転換してみたら、あっさりと、そしてものすごく視野が開けた。

まず、いろんな人との出会いと交流があった。私の母側のいとこのお姉ちゃん、いとこのお兄ちゃんの友達、母の知り合い、新たな言語交換の友達。。。

孤独を感じていたけど、心を開くと、話を聞いてくれる人がすでに沢山いて、それだけでまず救われました。

自信を失いかけていたところに、たくさんの私への肯定の言葉をもらい、意外にも中国語が上達していたことに始めて気づき、自分自身でも驚くことが増えたんですね。

一番それを感じたのは、自分の感情を言葉に乗せて相手に伝えられた時。いわゆる、頭ではなく心のまま話して伝わった時。

それでもやはり台湾で現地の人に交じって料理教室に行くなんてアウェーだなぁ言葉も現地の人の言葉は独特だからわかりにくいしなぁという不安な気持ちを持ったままで、まず地域のコミュニティカレッジの中の「台湾美味料理」コースから申し込み。

実はこの教室を申し込むまでにもコロナウイルスの影響でレッスンが開講されないことが多々あり、自分の行きたいレッスンにちゃんと申し込みできるということ自体も簡単ではありませんでした。

 

 

初めて申し込みしたのは、【救國團】という、台湾の教育を中心とした社団法人の一つ。いわゆるコミュニティカレッジ。

台湾の主要な場所に拠点があり、料理以外にも様々なレッスンをかなりの安さで受講できます。

こちら週に一度、午前中3時間。

台湾料理というより、客家料理という客家族の伝統的料理が多いです。先生は客家の方ですからね。

で、初日、早速完全にやらかしました。

「新北市」という、台北市の隣の市のクラスに通い始めたのですが、これが2か所あり、違う方の教室に行ってしまったのです。。。言い訳すると、その前に別のレッスンに行こうとこの違う方の教室に行ったら、「開講していません」と言われ、その態度に腹立って、台湾人相手に初めてキレちゃった。という思い出があまりに強烈だったからだと思います( ;∀;)

まぁそれはおいといて、、

 

気を取り直してダッシュで向かい30分遅れで到着。恐る恐る入室し、挨拶もできないままこっそり後ろのあたりで写真をとりながら聞き耳を立てていました。

先生の豪快な鍋の使いまわしに圧倒。喋りの速さとなんとも言えない迫力にも圧倒。

この日は豚の三枚肉を揚げてタレと梅干菜で煮込むというメニュー。

声も大きい。参加している人も、どんどん質問するし、みんな台湾語も交じってるし早いから何言ってんかわからん。

初日緊張と失態で、心ここにあらず状態での受講でした。

アヒルの塩漬け卵を調味料の主役にした揚げ出し豆腐炒めのような料理、

「金沙豆腐 」

 

こちらは梅干菜という、からし菜の漬物を干したもの(別記事で詳しく書いてます!)を使った豚肉の炒め蒸し物、

「梅干扣肉」

 

こんな時役立つのは、言語力はもちろんなのですが、同じくらい大事だなと思ったのはコミュニケーション能力。

大人しく黙っているだけでは何も始まらないし得られない。これは台湾に来てずっと心に留めてきた私への課題。

一番歳の近いお姉さんに近づき、

「この梅干菜はどのくらい漬けてあるの?」という会話から、私が台湾人でないことを理解してくれて、小声で簡単な言葉でフォローしてくれました。おかげで疑問が解けて、すっきり。

その後3人一組グループ(×3)になって先生の作ったように、グループで作成していく。何をどの順番でどのタイミングでいれるか、、、ちゃんと聞いてメモしてても、やっぱり頭の中はぐちゃぐちゃ混乱します。

先生女の先生なのにすごい豪快で、存在感あるので、なかなか聞きにくい。

いや、そんなこと言ってる場合じゃない!

もう一品の、切干大根と卵を炒めた「菜圃蛋」

私やります!と鍋のへらを進んでもち、火の前に立つ。

卵が注がれ、、 一気に卵が跳ねます。

で、ここで待たないといけないのに、焦った私は卵に触ってしまう~~~

失態2回目。

先生やクラスメイトにも、「まだだめーーー!」と突っ込みが入り

ショボン。。

『對不起 。』【ごめんなさい】

初めて参加した現地台湾料理教室。

ポイントは、フォローしてもらうことを恥じらわずに、ちゃんとコミュニケーションをとること。

もちろん、外国人として、謙虚にというのは当然ですが、遠慮することとは違う。こちらでは遠慮したらしたまま放置です。外国人だからということで良くも悪くも特に気を使われることはありません。

しっかり目的をもって参加していることが先生や周りの方に伝えられたら助けてくれる。それが台湾です。

私は、

料理が好き。特に台湾の家庭料理を学びたい。保存食に興味がある。そのために来たということを伝えました。

 

こんな感じでよちよち天然全開でスタートしたわけですが、教室に通う頻度は1週間に1回から、2回、3回、4回、とどんどん増えていきます。

一度門が開かれると、一気にその機会が降ってきた。そんな感覚です。思った以上に先生の中国語も理解できたし、一歩踏み出してとてもうれしい日でした。

料理教室レポートもまたしたいと思います。