台湾の干し★大根の作り方
日本の大根料理も多いですが、台湾の大根料理も実は多いです。
生のものだと、大根もち、大根とスペアリブのスープ、大根の醤油漬け
干した大根だと、おかゆ、干し大根と鶏肉のスープ、干し大根の卵焼き、汁ビーフンの味付けなど。
大根を干すという習慣は台湾の昔からあり、保存性の高さ、栄養価の高さ、生のものと違う美味しさから今まで引き継がれてきました。保存性の高さは別の見方からすると、節約にもなりますね。
客家料理の特徴の一つに、こういった干したものを使うことが多いのは、いつ生活に困るかわからない予防からこのような保存性の高さを重視する飲食文化が生まれたともいえます。
台湾は本当に太陽光が強く、風も年中強いという気候特性から、大根に限らず色んな野菜果物キノコ類肉類海鮮類まで、乾燥食材の種類は本当に豊富です。
生の大根は中医学の考えから体を冷やす性質があるので、台湾では実はあまり好んで食べられるものではないんです。さらには、『気』を消してしまうため、生薬との組み合わせは厳禁です。
使うときは必ず加熱します。
この、体を冷やす性質は生→加熱→干して加熱をすることでかなり和らぎます。台湾人にとって「体を冷やすものを食べる=代謝が悪くなる」という考えが常識なので、日本のような大根サラダはもってのほかなんです。
私もこの台湾の干し大根が大好き。
こりこりとした触感、大根独特の風味、甘さを感じるから。
干し大根の作り方は簡単!!
台湾の方から教えてもらいました。
日本の「沢庵」にも作り方は似ています。でも沢庵は基本的に糠と塩を使います。台湾は塩のみです。
【準備するもの】
・生の大根
・大根の重さの8%の塩(化学的に処理されたものではない塩であること)
・大きめビニール袋
・大根を干すときに大根を挟んで吊るすもの(洗濯ばさみより大きく挟む力が強いもの)
①大根を縦半分に切り、さらに縦半分に切ります。1/4サイズです。もしそれでも太いなという場合は、太い部分だけさらに半分に切ります。
②ビニール袋に大根と塩の半分を入れて、袋の上から大根にすり込みます。よくよくもんで、少し柔らかくなってきたらOK。一度そのまま15分ほどおいて、出てきた水分を捨てます。
③さらに残りの塩も入れてまたよく揉んだら、袋を閉じて上に重しをします。
④冷蔵庫に入れて水分が出てくるのを丸1日待ちます。
⑤水分は捨てて、大根を吊るして干します。
昼間太陽にあてて、夜は室内か冷蔵庫内で乾燥させます。時間は最低1週間。私は10日干しました。
こんな感じ↓
色も真っ白から少し茶色がかってきます。
こうなってきたら冷蔵庫にいれて保存。完全に乾燥させていないので、1か月以内に食べきるのをお勧めします。
後日さらにこんな風に薄めに切って日干してみました。
簡単に短時間で完全乾燥できたので、こちらはかなり保存がききます。おけば置くほど旨味がギュギュっとするので、楽しみです。
この干し大根を使った台湾の卵焼き、これも教わってきました。定番中の定番の家庭料理です。日本でもよく作って食べていました。
おお~っていう(?)秘訣もあるので、ご紹介しますね!
【干し大根の卵焼き簡単VER.】
・干し大根40g
・卵 2個
・葱、(にんにく)お好みで
①大根を細かく切ります。葱とニンニクも細かく切っておきます。
②フライパンに油を入れて先ににんにくの香りを出してから、大根を入れ水分を飛ばすように(ここポイント)炒めます。そのあと、醤油とお酒を少し、甘いのが好きなら砂糖を少し入れてさらに水分を飛ばします。それを取り出して冷やしておきます(ここポイント)。
③卵を割りほぐして、葱、冷めた大根を卵の中に入れてかき混ぜておきます。
④少し多めの油を引いてしっかり熱したフライパンに、3をジャジャっと流し込みます。
⑤フライパンの縁の卵がフツフツと固まってきて、半熟がなくなったら、お皿を使って裏向きにしてもう片面も焼きます。
⑥程よく焼き目をつけて香ばしさをつけるのもポイント!
干し大根の甘み、卵の旨味、焼き目の香ばしさ、薬味のネギのこのハーモニーを是非試してくださいね〜〜