By みゆき

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台湾の伝統醤油作り~仕込み~

前回、醤油作りの第一段階「豆麹」作りをしました。

さて、ちゃんと豆麹出来ているでしょうか???

おお!胞子がしっかりと黒豆の粒ひとつひとつに伸びているのがわかります。

香りは、、少し独特ですが、豆独特の発酵された香り、味噌の前段階の香りというところかな。

さすが、すべて温度管理をしてくださった先生の手腕です。

この辺が熟練のなせる業であり、聞いてすぐできるようなものではありません。

こちらが麹のプロ先生。

さて、この豆麹をどう仕込んでいくか。

①まず、洗います。余分な雑味をとること、形を維持させる目的です。水でバシャバシャと洗っていきます。え、そんなに洗って大丈夫なん?っていう感じですね。大丈夫だそうです。

②2次発酵させていきます。ここが台湾式醤油の最大ポイント!
洗った麹をザルで水切りして布をかぶせ、室内温度30度近い状態で半日おいておくと、麹の温度が38度近くまで上がります。→ 再度水で洗って温度を下げます。

③塩と豆麹を合わせます。味噌を作る時の塩切り麹のような感じですね。

④容器に詰めて、表面に粗塩をたっぷりとかぶせて空気を遮断します。蓋をして、そのまま常温保存。半年以上1年がベスト。2年置いてもそこまで味は変わらないとか。

 

 

⑤時間がたつにつれて少し水分があがってきます。いよいよ封を開けたら、塩を取り出し、水を加えて煮ていきます。煮る、という動作が必ず必要。

⑥最後に好みで甘みを加えます。砂糖ではなく、麦芽糖や甘草という天然の甘み成分を使うのがポイント。

完成するまではまだもうしばらくかかります。

どんなお味になるのかな…

 

台湾の醤油のお味は甘みのある味で、これが最後に添加する甘みによるものが多いですが、醤油のコクもあり、これは黒豆を使うことによるものかと思います。日本でいうなら、「たまり醤油」という主に愛知で醸造されている濃厚なお味の醤油に似ています。

もっと深く突っ込むと、この水分を加えずに作る方法以外にも、塩水を使った仕込み方もあります。こちらのほうが日本式醤油と近い方法かなと思います。

日本と同じで、地域によって作り方は少しずつ違うのですね。

ただ、このような手間と時間のかかる伝統的な方法で作っている醤油メーカーさんは日本と同様少ないようです。大手メーカーさんのもので、一番早くて3日で出来上がるのですから。。

でも大手メーカーでも樽を使って仕込んでいるメーカーさんもあり、工場見学も盛んにされています。

今度はそちらにもお邪魔して、実際にお話を伺ってみたいと思っています~

また記事にアップしますね!!

 

では、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。お疲れさまでした!