デトックスと解熱の台湾スイーツ「仙草」
今日はこちらに立ち寄りました。
↓
【仙草ゼリー】です。
「仙草」とは、薬草の一種。3月から4月から時期が始まり、秋に実らせた後、採取して乾燥させたものが「仙草乾」です。
今回頼んだ「焼仙草」というのは、トロミをつけた仙草茶に少しプルンとした仙草ゼリーやそのほかのトッピング〈芋頭・地瓜頭・タピオカ・緑豆・紅豆〉が入っています。
「焼」は温かいものという意味です。
きっと台湾に来られたことがある方なら、一度は目にしてたり聞いたり、もしくは食べたことがあるかなと思います。
今やタピオカの次にくるブームともいわれていて、特に健康志向の方の間で注目を浴びていて知れ渡ってきているみたいですね。
(ちなみに、香港の亀ゼリーとは別物です。仙草は完全に植物のもので、苦みもマイルドです。)
さて、今日はそんな仙草の、
①名前の由来
②黒色の意味
③一から作る方法
をお伝えしたいと思います!
名前の由来
言い伝えがいろいろあるようです。
ひとつは、乾燥させた仙草の草と茎を水で煮出して濾した汁に、でんぷんを少量入れると仙草ゼリーができたため、昔の人は仙人が与えてくれた特別な効能(夏バテを解消してくれる)をもつものだと考えたという説。
ふたつめは、ある善人がこの黒いゼリーを道端で夏バテになった人に飲ませたところ回復し、その効能のすごさからこれは仙人が与えてくれたものだと信じたという説。
得体のしれないちょっと受け入れにくそうな色をしている分、ネーミングの由来とのバランスが良いですね。
由来を聞くと、「食べると体にいいんだろうなぁ。」というイメージが湧きますよね!
黒色の意味
見た目真っ黒の仙草。この真っ黒の色は、お分かりの通り、仙草の色です!!そのままですみません。
上の由来のところでお伝えしたように、乾燥させた草と茎と水を入れて煮出して作るんですが、この色がすでに黒色なんです。なんの添加物も着色料もいれていない、天然の仙草の色です。
薬膳の効能としては、
性味:甘・淡 / 寒
働き:清熱利湿(風邪・むくみ)
涼血解毒(夏バテ・炎症)
台湾でも暑い時の解熱のものとしてよく飲み食べる親しみのあるデザートで、男性女性かかわりなくみんな好きみたいですよ。
ちなみに、食べ方もいろいろ。
・仙草茶…仙草を煮出したそのままの汁。売るときは加糖されている。
・焼仙草…あたたかい仙草茶と中に仙草ゼリーが入っている。
・仙草凍…でんぷんを入れて固めた、いわゆる仙草ゼリーのこと。
・仙草奶茶…新鮮なミルクティーに仙草ゼリーが入っているもの。
・仙草豆浆···新鮮な豆乳に仙草ゼリーが入っているもの。
★仙草鶏…仙草と中薬を鶏肉とともに煮出した薬膳スープ(こちらは仙草薬膳スープを作ったという記事で詳しく書いています)
基本的に仙草だけで食べるというより、かき氷や豆花のトッピングになっているものが多いですね。
一から作る方法
一から作る方法をご存じの方は少ないのではないでしょうか?
仙草ゼリーを手作りで作ろう!!
私が台湾の方に教わったのは、インスタントの仙草の素になる粉を使ったやり方。
今日はその方法ではなく、本来の仙草から作るやり方をご紹介!
なんだか面倒くさそう。。。そう思われたあなた!
めっちゃ簡単なんです。
①まず、草と茎を水で何度か洗って水切りしておきます。
②3000㏄の水を用意して、そこに①の草と茎150g分を入れてコトコト2時間ほど炊きます。(強火はダメですよ!)
③濾してから砂糖を入れて溶かし、ゼラチンまたは寒天で固める。(お好みの固さになるよう量を調節してくださいね!)
出来立てを食べてみた感じは…
お店の仙草ゼリーより濃厚!!香りも際立つ。体に効きそうな味。甘さで苦さは感じない!おいしい!!
仙人の草の香りがしました←
やはり、めんどくさそう?
でも、2時間放置でかき混ぜることもなく、水少ないなーと思ったら適宜足して、ほぼ目分量でもできちゃうし、たくさん作っておいてもお砂糖入れていたら3日くらい味を保てます。
この仙草は台湾に来られた時に、乾物の問屋街である迪化街に行かれると売っています。
お越しの際はぜひ立ち寄られてみては?
お読みいただきありがとうありがとうございました。