喉の不快感をお手軽養生
台湾の冬はあんまり寒くない。とお思いだと思います。私もそうでした。
確かに今の12月初旬で外の温度は朝15度昼20度夜18度くらい、行ったり来たりです。
でも、湿度は常に60%から80%。
つまり、冷たい蒸気が常に体の周りをまとっているという状態。
台湾は風が強いので(時に傘がさせないくらい)、体感温度がかなーり低いのです。
なので、実際の温度より寒く感じる=台湾の冬は寒い。という意味なんだと思っています。
台湾で風邪をひくと、長引く。「必ず医者に行け、さもないと肺炎などの重大な問題になる。」と中国語の担任の先生から口酸っぱく言われています。日本とは違う、大気汚染の問題や環境の問題があるので、ちょっと緊張感持たないといけないみたいです。確かに、せき込むと長引いてる人かなり多い。(かつて私もそうなりかけました。)
薬局に行くと、咳止め、のどの潤い系の薬がずらり。西洋薬だけでなく、やはり漢方の薬もかなり多い。その中で私が常備しているのがコレ↓
中身は枇杷葉、桔梗、杏仁、川貝母などのどにいい生薬13種類と少しの氷砂糖と薄荷。粉薬になってるので便利。医者にいくのはお金もかかるし、発熱してないしそこまで重症になってない、何より早く何とか手を打っておきたい時。
この薬は以前、薬局の人にどれがいいのか聞いて、このメーカーなら安心で確実と言われたこの薬を常備しています。
飲むと薄荷の作用でスーっとしてきます。飲んで一晩寝ると少しマシになります。急激に良くなる西洋薬と違って緩やかに良くなりますが、私はそちらのほうが好き、というか安心。
そもそも喉が痛くなる原因の1位はやはり乾燥。乾燥というのは、外気の季節的な乾燥もあるし、体の内側からの乾燥もあります。
一つは食べ物。
●何を食べると乾燥すると思いますか?
答えは…辛いもの、お酒。
これらは体の中の水分を奪います。水を入れた鍋を火で温め続けると水はなくなりますよね。それと同じ原理。
辛いものとお酒は上記の場合のいわゆる「火」ととらえられます。
●でも、辛いものは今流行っていて沢山の人が好き、お酒も好き。なんで?
答えは…辛い物やお酒は「発散力」を持っているから。ストレスが多いこの世の中、発散する場所も少なくなりつつある今、食べ物で体の中の溜まったものをこの「発散力」をもつ食べ物を使って外に出そうと自然に体が求めている証拠なのです。これを知った時、なるほど、お酒をストレス発散に飲むのはそういう側面があるのか、と納得したものです。あと、辛い物を好んでる人の肌、乾燥してることも多く、もしくは肺や喉が弱い人も多いです。だから辛い物がすごく好きっていう人がいたら私はこっそり「この人はきっと乾燥しやすいんだろうなぁ」と思っています。
●適度な辛味は◎
実はこの「辛味」、矛盾してるようですが、肺の働きを高めてくれるし、血行をよくしてくれるんです。辛味のものを食べると手足ぽかぽかしますもんね。ちなみに、ここでいう「肺」は中医学上の五臓「肺」の意味を指しています。呼吸と皮膚など体表の気の流れを司どっている臓器です。
いわゆる赤血球は酸素と結びついて初めて血管の中を流れていきます。栄養もそうして運ばれますね。この大事な酸素や栄養素を生き渡せる役目は肺の役割。「肺は百脈を朝ずる」という言葉は、すべての経脈は肺に通じている、という意味。肺は循環させる機能そのものなのです。
循環させるために必要な肺の機能を助けるのは、「辛味」をもつ食材なのです。
●どんな食べ物が辛味をもつ?
生姜、乾燥生姜、葱、ピーマン、パプリカ、大根の辛味、唐辛子、山椒、胡椒
これらを適度に食卓に入れると、ほのかに刺激されて、血行を促進します。
辛いものは血行をよくする。
これを私たちは感覚的に自然に理解しているけれど、中医学の点から見てみると「肺」という臓器がそこには必ず関わってくるのです。そして、それが理解されると、今度は「肺」に良い食べ物ってなんだろう?とつながっていきます。
なんとなく、おもしろくなりましたか?
お読みいただき、ありがとうございました!