By みゆき

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生で美味しい台湾棗を採取~!!

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『紅棗』〈乾燥なつめ〉

みなさんご存じですか?
サムゲタンのなかに入ってる赤い実、というと大体みなさん分かってくださいます。

クロウメモドキ科。

名前の由来は夏に芽がでるから棗(なつめ)と呼ばれたという説があります(引用:Wikipedia)
ちなみに、ナツメヤシと呼ばれているものはいわゆるデーツで、ヤシ科植物ですので、別の植物です。

日本でも一部栽培されていますが、国内で流通しているのはほとんどが中国産もしくは韓国産。
台湾国内でもほぼ中国からの輸入に頼っています。
でもでも
台湾で植えている棗もあるんです。しかも生産量も国内消費分としてそこそこあります。
今7月から8月にかけてが採取の季節で、乾燥前の生の棗が町中のスーパーどこにでも売っています。

生の棗の実は、緑色なんです。
熟してくるとところどころ赤みを帯びてきます。
紅色の棗は乾燥させた後の色なのです。

また、この乾燥させた棗は「紅棗」や「大棗」と呼ばれます。
主に補気・補血作用、精神安定作用も期待でき、薬膳素材としてスープ、蒸し物、ご飯に入れたり、中華菓子の餡子、スイーツスープの甘みにもよく使われますね。

加工食品↓も色々と。

話は少しそれますが、実の中には長細い赤い種があって、これは「酸棗仁」と呼ばれる生薬の一つとして利用されます。

実際に種だけ集めて煮出して甘みと酸味のあるお茶になりました。
神経鎮静・催眠作用がある生薬なのか、ちょっと眠たくなる~。

韓国の昔の医療ドラマ『ホジュン』の中に、主人公の看護師(医女)が明国の遣いの夜のお供をしなければならないとなった時に、それが嫌で、眠り薬として相手に飲ませるためこっそり持っていった、というシーンがありました。

話は戻り、実を使う紅棗はよく知られている葛根湯の中にも入っています。

棗を一日3つ食べれば医者いらずと言われたり、2005年にWHOが肝臓に最もよい栄養素であることを発表しています。

鉄分・亜鉛・葉酸含有量がプルーンに比べてもはるかに高いことを見ると、うなずけます。
さらには、抗酸化物質を大量に含んでいるため、美容効果も高いと思われます。
そんな素晴らしく美しく貴重な棗。

 

台湾は苗栗縣の公館という土地で栽培されています。
台湾で大量を生産できるのはここのみ。
私が訪問したのは公館の中の農園の一つ、「邱老師棗園」。

 

無農薬栽培のこの棗の木たち、20年ものです。
農園の方になぜ公館で栽培されているのかを伺うと、ここの土はほどよく乾燥しているからだと。
ほかの土地で植えてみたらおいしくできなかったそう。
確かに台湾はどこも湿度が高い。水はけのよい土地である公館が適しているということです。

 

また、この台湾産棗は小さ目であることが特徴。品種が違います。
農園の方が言うには、大きい棗よりも栄養価が高いそうです(値段も少しお高め)。
伝統的にこの品種を植えているので別の品種は植えていないようです。

 

 

こちらの農園では600gで約500円程度の価格で収穫させてもらえます!→ちなみに日曜でしたが予約なしでいって、誰もおらずすんなり入れましたよ。

「ちょっと棘があるから気を付けてね~」
「ほんのり赤く色づいているのが一番ベストよ~」

と言われながら採り始めるとやっぱりめっちゃ楽しい!!
できる~だけ、大き目の実を選んで採ります。

これだけとれました~~~
(´∀`*)ウフフ

 

採れたて生棗のお味は。
リンゴ!!そして梨の食感!!おいしい!!乾燥棗の味に慣れてる私にとって、この生の棗の味はサプライズ。フルーツです。
これジャムにしたい。

 

公館あたりはほかにもお米・芋頭がよく植えられています。

田んぼが連なるこのあたりの道端には、どっさり日干し中の棗たち。


日向ぼっこ気持ちよさそう~~~。人間には日差しが痛い。。。

しっかり水分が抜けるとしわしわになり、保存性が高まると同時に栄養価も倍増。
大量に乾燥させるためには、やはり業務用乾燥機を使う!!オーナーの方に、撮ってもいいよーーて、親切に撮らせてもらえました。

おうちに帰って、オーナーさんに教えてもらったように家庭用乾燥機(お借りして)で乾燥させてみた。

初めはこんな感じでしたけど、

段々赤みがついていき、、

約35時間くらいかな。。

 

 

 

 

 

 

こんな感じ。

自分で採って乾燥させた(あ、半分以上は管理してもらったw)からか、とてもおいしく感じる❤

これ、まだ半生のときに食べるのもまたおいしいの。自分で採取したからこそ味わえる貴重なひととき。

 

採取できる時期はとても短いし、台北から少し遠いけど薬膳に触れている方なら台湾の棗をご自身の目でぜひ味わいに行ってみてくださいね☆

 

最後までお読みいただきありがとうございました。